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2015年8月30日 2015北海道マラソン

札幌テレビ塔の時計がカウントダウンを始める。10、9、8、7とみんなで声をそろえてカウントしスタートの合図。Cゾーンとはいえ厳密にタイムによって区切られたA/Bゾーンが少人数のためスタートラインはすぐ近く。ロスも20秒程度だった。今回の北海道マラソンは3時間半を切りたいと思って臨んだ。そのためには4:50のラップでいかに粘れるのか。スタートしたらまずはそのスピードに無理なくもっていきたい。長い道のりになるから力まず力まずと思って足を進める。が、なかなか上がらない。4:55位は出せるのだが、4:50にならない。序盤から力んでは最後まで持たないし、と始まったばかりなのに気持ちは焦るばかり。8-9km地点に長いトンネルがあり、周りが見えない状況が逆に集中できて少しずつリズムがよくなっている気がした。

10Kmの通過でラップをとる。23:40ほど。早すぎる。いくらあったまってきたとはいえこのスピードでこのまま行ったらつぶれるとまた、さらに焦る。(あとでコース図をよく見たら5-10kmは下り基調のためそんなに焦ることはなかったのだ)。そのあとは慎重に。24分台でラップを刻んでいく。

20Km手前で噂の新川通りへ。ここは確かにつらい。日差しをさえぎるものが何もなくて通りはまっすぐで見えすぎている。反対側の車線はまだ、空っぽでこれからどこまでいけば折り返してまたここに帰ってこれるのか。本当に遠くまで行かなくてはいけない気持ちになる。ハーフ地点を通過した。1:43:30あまり。本当にイーブンでいけば、目標達成だけど後半の落ち方を考えるとかなりやばい。一段階、気持が落ち込む。例年に比べれば涼しいとはいえ夏のレース。給水のため、水を2杯も3杯もとって体にかけ、飲んでまた、体にかける。ゴミ箱に入りきらなかった大量の紙コップが追い風にあおられてすごい勢いで転がっていく。風が強い、なのに涼しさは感じない。折り返したらこの風は向かいになるんだと思ったらまた気持ちが落ち込む。もちろんラップはあがらない。もがくように進む。25km地点、沿道の人があともう少しで折り返しだよと言っている反対の車線に宮脇君、そのすぐ後ろに畠山さんがいた。同じユニフォームをみると本当にほっとする。しかもそんなに離れていない。気持ちが少し上向いた。折り返す。予想通り風は強かったがあの覆われるような暑さはない。ラップは上がらないけど気持ちは随分落ち着いた。冷静に考えると目標達成はもう難しい状況。それでも体制を整えようと背筋をきちんと伸ばすことにした。そして手足の力を向いて前に進む。あまり考えずに「胸を張って、手先足先の力を抜く」お題目のように頭の中で繰り返しながら進んでいく。折り返すまであんなに長かった新川通りがいつの間にか終わっていた。少し速くなっている?!半信半疑に時計を確認する。

32Km過ぎてあと、10kmと思って気楽になったのか大体5:10前後で進む。なんだ、まだまだいけるんだ。ほっとしたが油断してはいけないとやはり言い聞かせ、半は切れなくても自己ベストを確実に出す。ここまで来たら気持ちの強さと意地のみだ。前に行く女性ランナーを一人ずつ目指してまた次に。残りの距離をカウントダウンして一秒でも一歩でも。前に、前に。

repoいつの間にか北海道大学まで戻ってきた。緑が多い構内は見慣れたつくばマラソンのよう。門が多いが真っ直ぐの道を進んできた身には新鮮だった。何度目かの門をまがると大きな並木に縁どられた広くまっすぐな通り。本来なら開放感あふれる素敵なコースのはずがこの大きな道が永遠と続くようで若干げんなりする。あとたったの3kmなのだ。
 沿道にあふれる人の中を抜け、あの角をぬければゴールというところで飯島さんがいた。とっても喜んでる。「やったな、自己ベストだぞ。」実はそれまであんなに一緒に練習してくれたのに目標が達成できていないことに飯島さんががっかりしているのではないかと少し心配だった。喜んでる姿うれしくてゴールまで後少しということころで、泣きそうになる。ただでさえ息が上がっているのにものすごく苦しい。やっとの思いでゴール。長かったような短かったような。一応、ベストを7分ほど更新した。
 その前の4ヶ月、実は今までに比べて1.5倍から2倍の練習をしていた。そうしないと3時間40分台でくすぶっていた自分を越えられなかった。これからどれだけのものを積み重ねなくてはいけないのだろう。どれだけ乗り越えられなくてはいけないのだろう。そして、私はそこに行けるのだろうか。考えれば尽きないけど、故障もしてない風邪もしてない。何よりも2本の足がある。行けるところまで行くしかないのだ。また、秋のレースも楽しもう。

【水口 美佳】


名 前 グロスタイム ネットタイム 順 位 種 目
水口 美佳 3:33:41 3:33:19 119位/357 登録競技者女子


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