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第41回富士登山駅伝レポート ~麓より愛をこめて~

行きの高速道路の中からも霊峰富士はくっきりとしたその姿を見せつけ、厳しい1日を予感させた。午前5時、例年より早い集合。すでに集中し始めている選手の表情。人気の少ないユースホステルの玄関先で手短いに荷物の交換、集合写真を撮り各中継地点に散っていった。スタート地点サポーターとなり、一番、最後に出発するためみんなを見送ったが、渡し忘れたものはないか、言い忘れた言葉はないか気ぜわしく心の中で反芻する。

そして、次に会うときはみんな、どんな表情になっているか。



スタート地点 アップ場所 南小学校グラウンド。まだ、涼しい空気の中、淡々アップする選手達。一時間程して、スタート地点に一斉に移動する。既に日差しが熱い。チリチリする。
コール、そして襷をもらう。どれだけやれば準備万端なのか。足下から這い上がってくる緊張感。最初に飛ばしてはいけない、一人ずつ拾っていけばいい。そんな言葉を交わして、二人のランナーはスタートしていった。

ゴール地点となる陸上競技場にまずは車で、荷物を持っていく。ラジオの中継で「ゼッケン番号9」が青年の家に着いたことが確認できた。
競技場にベースを構え、改めて青年の家を目指す。今度は徒歩で

選手の熱気が残るコースを追いかけてゆっくり走る。目の前に富士。一区は富士を目の当たりにしながら走れる贅沢な区間なものかもしれない。休み休み走る間にでもレースは確実に進んでいく。1区から3区を横浜中央走友会は18位→19位→19位と、WINDは49位→37位→41位とそれぞれ推移。スピードランナー揃いのロード区間で爪をたてるように耐えて選手達は順位を維持していく。

青年の家についた。1区を走った勝起さんは思ったよりも元気で晴れ晴れとした顔をしていた。2週間前に急遽、出場が決まり試走も一回しかできなかった。その中で今の自分の力は存分に出せたのだと思う。15分ほど話をして陸上競技場に戻ることにした。戻る道すがらも時折携帯をチェックしながら順位を確認する。速報が入るたびに飛んでもないことになっていた。4区で横浜中央走友会は19位→12位とそしてWINDは41位→29位と大きく飛躍。さらに5区でそれぞれ6位、26位となった。特に、横浜中央走友会は悲願の6位入賞が現実味を帯びてきて、待つしかない身だけども緊張して胸が痛くてしょうがなかった。
小島さんが区間2位で山頂を駆け抜け5位に、7区小泉君が4位にと順位を上げる。8区岳人さんが順位を維持しロード区間に。正直、苦手とされているロードの下りでどうなってくるのか。時計を見ては今、どの辺を走っているはずだと想像し速報を待つ。5位に差を詰められながらも青年の家を4位通過の一報が入った。競技場入り口で黄色いゼッケンを数えながら今か今かと待つ。4つ目、ユニが白い!一瞬、ひやっとした気持ちになったが、ほどなく内藤君がきた。やった、5位だ!ウインニングロードをぜひみんなに見せたくて携帯を動画モードにしたが緊張のあまりうまくボタンが押せない。なぜか何回も押し直してやっと撮影。トラックを1周して栄光のウイニングロード。ガッツポーズを上げてゴールテープを切り倒れこみながらも「やった、やった」と歓喜の声をあげる

 入賞の速報をながし、各中継地点から、そして今日は来られなかったが見守っているチームメートから続々と祝福のコメントが寄せられる。まだ、信じられない気持ちで落ち着かなく競技場の中をうろうろしWINDのゴールを待つ。大きく順位を崩すことなくWINDは30位でゴール。去年よりも順位を上げるという目標は達成できなったが、強く確実にタスキをつないできた。何よりも勝起さんが無事帰ってきてくれたことだけで個人的には大満足。

少し前まで雲がかかっていた富士山が全貌をはっきり見せていた。日差しがまぶしい。暑い、本当に暑い。各中継地点からばらばらと選手、サポーターがかえってきた。みんなで浮かれてわさわさと。山区間の人々は一様に真っ黒な顔をしていた。風が強く、乾燥していたらしく歩いて帰ってくるだけで泥だらけになってしまったようだ。表彰式は2時半から。1時間以上みんなで待つことになる。気だるさも多少伴いながらもこんな経験はそうそうないねと雑談を交わす。日陰を探して狭いところにむれながら。


表彰式が始まった。選手全員が芝生の上に並び、サポーター面々はこれでもかという感じでカメラを構え四方八方から写真を撮る。結果発表の歓声から察するに、こんなに大人数で表彰式に臨んでいるのはうちのチーム位だったのでないかと思う。カップ、賞状、盾、米をもらった。集合写真が終わって内藤君を胴上げすることに。ランナーは軽いからよく上がる。続いて、小島さん、ヤマシンと

打ち上げで来年は一線を退きたいという話が何人からか出たが、7年間もサポーターもやっていると良い時も悪い時も両方見ているので、出続けていればまたいいこともあると漠然と信じられる。つなげていけば、一度離れたいと思った人もまた戻ってくる場所だってある。なので、来年も頑張ろうと思う。

repo

【飯島 美佳】


【動画】

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