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日本縦断駅伝 宗谷岬から九州最南端・佐田岬に続く道  3566Km 2002~2006年


  第7ステージ  中国・山陰シリーズ  
期日:2004.9.22~9.26
走区:広島県尾道~萩~山口県下関市
距離:373Km/3033Km



瀬戸内側の道路事情を考えると、このステージは迷いなく山陰ルートに決めた。
殆ど情報のない中国山地越え、山陰の海が何よりの魅力であった。


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【4月30日早朝】
快晴の尾道駅前に集結した総勢8名、尾道駅をバックに記念写真。

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CHUGOKU 既に真夏の暑さの中7:00am第一走者小林さんがスタート。おりしも港祭り、満艦飾に彩られてパレードを待つ沢山の船に見送られてのスタートだった。
大動脈・国道2号線も、山間部では歩道も無い片道一車線のローカルロードに驚いた。
広島市を過ぎ、廿日市からいよいよ中国山脈越えのルートに入る。目指す湯木温泉までの登りはきつかった。高嶋、二宮、卓と繋いだが遂に登りきれず15キロの積み残しとなった。  夜、田川さんが合流。


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【2日目】
CHUGOKU 朝から激しい雨。積み残し地点まで戻り8:30am小林さんがスタート。依然続く長い登り、田川、加奈ちゃんも懸命に登る。

やがて昼、皆がゴルフ場のクラブハウスで優雅に昼食をとっている間、又もや走り番の卓。霧雨の中はるかに見え隠れする八幡高原の頂きをめざしてひたすら登る。この登りの厳しさは全シリーズの3指に入るものだった。

標高880mを登りきった後は緩やかな丘陵地帯。車もなく、勿論人家もない無人の山道。しかし道は広く歩道が完備していて絶好のランコースであった。  そこに前方の坂を下ってくる一人のランナー、走りのフォームからなかなかの優れもの。挨拶をしてすれ違うのかと思ったら、くるりと反転して一緒に走ることになった。広島の人、近くの町に単身赴任中、フルマラソンの練習コース・・・とか。
2,3キロ先で待っていた給水車の面々、一人の筈が何故か突然二人になったので皆ビックリ。給水やらおやつやらで歓談。 人影の全くない山道で初めて会ったのがランナーとは・・・、このような出会いは本当に心を癒してくれる。

この日の宿はたった一軒の温泉宿 かじか荘。熱い温泉と、冷たいビール、初めて聞く かじか蛙の鳴き声・・・、 いい夜だった。

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【3日目】
益田市 快晴、小椋夫妻合流、第一走者で日曜日の静かな街中を走る。

CHUGOKU 街が切れて突然の日本海。遂に表から裏へ渡った。 今日は萩市までの70キロ。べた凪の日本海に添って北浦街道を南下。大きな峠越えもなく、緩やかな丘陵地帯が続く。

CHUGOKU この日、小椋奥様がマラソンデビュー、省エネ型の走りはロングラン向き。間もなく旦那が背中を追いかけるだろう・・・ともっぱら車内のハナシ。

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やがて、はるかに萩の街並みが見えてきた。幕末の歴史を凝縮した街。 午後3時、直樹さん、二宮さんが東萩駅前にゴール、一日の走りを終えた。民宿 萩の屋、歴史の街にはひなびた民宿が似合う。

CHUGOKU まだ陽が高いので初めて市内の散策にでかける。歴史の街の証人、松下村塾。若干29歳で刑死した吉田松陰が、これまた若き高杉晋作、伊藤博文、山形有朋らに日本の夜明けを切々と説いたであろう塾舎が往時のまま現存しているのに感動した。


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【4日目】
CHUGOKU 萩からさらに北浦街道を南下、長門市へ続く道で “萩往還250キロ”を走るランナーに会う。スタートから150キロ辺り。ウルトラの女王沢田さんの解説を聞く。

海はいよいよ玄界灘、大小の島々、入り組んだ入り江、ひなびた漁村、どれもが日本の原風景を思わせる懐かしい風景だった。初参加の沢田さん、加奈ちゃんもようやく縦断の楽しみを知って心地よい汗を流していた。

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CHUGOKU 最後の宿は大河内温泉・山の湯。大部屋を二つに仕切って、早寝組、二次会組。小椋さんが寝酒用に買ってきた地酒を惜しげもなく!?提供してくれて、夜の語り合いは酔いに任せて尽きることなく続いた。


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【いよいよ最終日】
CHUGOKU 目的地下関まで僅か25キロ。2.5キロの責任分担に大勢の伴走がついて、最後のランを惜しみつつゴールを目指した。萩から下関に至る北浦街道は、吉田松陰が藩命を受けて踏査した道である。

CHUGOKU 若き松蔭が未踏の山野に記した苦難の道筋を、現代の若者が日本縦断という大事業を成し遂げんと汗に濡れたタスキを懸命に走り繋いでいる。この姿を彼はどう見ているだろうか。

CHUGOKU 小さくつないだタスキが遂に下関に入った。
ゴール地点は関門海峡・人道トンネルのそば “みもすそ川公園” 関門大橋の下、源平の合戦の古戦場 壇ノ浦。5月4日11時30分 ランナー総出の歓喜のゴール! 走りつないできた横浜中央走友会のタスキは遂に本州最南端の地 下関 にその汗を絞った。

海底トンネルを800m歩いて対岸の九州・門司、来年の挑戦状を手渡してきた。 カンカン照りの芝生に円陣を組み、大量に仕入れた 「フグ刺し」 で完走の乾杯! 本州を走り切った達成感に走友たちの満足そうな顔! この日のビールも又格別に美味かった。

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☆追想☆

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第7ステージはこれまでのステージと何かが違う、そんな思いを抱いていたがそれが何であるのかが判らなかった。
ようやく振り返る時間があって思うことは、このステージには際立って印象に残るもの、例えば北海道の大平原、奥入瀬渓谷と十和田湖、箱根の登りと芦ノ湖、アルプスの残雪と野麦峠、寂光院と御所、鳴門の渦潮、吉野川の流れ、瀬戸内の優雅な橋、これらの事象に結びつくような呼び物が何もなかった気がする。この何もない静かな道中こそが縦断駅伝に最もふさわしい舞台ではないだろうか。人の気配の全くない八幡高原の緑に埋もれた道、夕陽を浴びる日本海の海辺の道、つい最近まで日本の何処でも見られたこの国の原風景とも思える静かな世界・・・。
第7ステージはこの何もない大自然の中に身を預けることで、どれほどの癒しを受けただろうか。これまでとは全く違う心の安らぎを全身で受け止めたステージだった。


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