2008/7/25
第61回富士登山競走

見事! 藤澤広明山頂10位入賞!!


〜第61回富士登山競走参戦記〜

                              
横浜中央走友会/藤澤広明

今回で4回目になる富士登山競走。記録は順位もタイムも右肩下がりで、出れば出るほど落ちる一方…。
そして今年は4月にダメレースを2本やってしまい、精神的・肉体的に打ちのめされ、5、6月は自暴自棄になり飲めや食えやの大暴走。ようやく7月になり、山をイメージしたトレーニングを始めたものの、体重はなかなか落ちないし、キロ6分以下の通勤ジョグがキツく感じるという状態で、急勾配のトレッド・ミルのトレーニングも設定のスピードを全くこなせないレベルでした。
『俺は山頂にたどり着けるのか?』と、全く先の見えない過去最低の準備でレース当日を迎えるハメになってしまいました。
『とにかく動ける範囲で粘ろう!絶対に山頂でウマいビールを飲むためにも!』
と、やや方向違いな意気込みで7:00にスタート!
それほど速いペースではない走り出しだが、何せキロ6分以上の走りがレース当日の今日まで皆無だったので、呼吸が落ち着かない。
『焦るな。これは次第に慣れる。馴染んでくるんだ!』と言い聞かせて進む。昨年の優勝者が『おっ今年も来ましたね』と挨拶してきてくれたので『二連覇しちゃってよ』と談笑しながら先頭を行く。
走り出して暫くすると呼吸が安定してきて『ホッ』とする。チラッと確認すると集団は8名あたり。その先には昨年と同じ展開で、G技研のA選手がポツリと抜け出している。5kmくらいの場所だろうか、昨年の優勝者G選手が応援に来ている家族からドリンクをもらっている。『イケるよ!!』と言って余裕綽々。この光景も昨年と全く同じ。思わず『昨年と同じだね〜この展開!』と話しかけると『ハッハッハ』と白い歯を見せるナイスガイ。
ニクいぜ!ゼッケン@のチャンピオン!!

そして馬返しが来た。タイムは48:07と過去最低。『やはり現実は厳しいな』と思うが、例年と25〜30秒しか変わらず3位で通過。思ったより良い方である。いつもならG技研のA選手は姿が見えないくらい先行するのだが、今年は見える位置にいる。そして昨年チャンピオンのG選手も昨年は見えないくらい先に行っていたのに同じ集団だ。2人とも調子が悪いのか?
五合目までのトレイル区間の登りが始まる。昨年より足取りが重い感覚だが、最初から調子が悪いと分かっていたので特に慌てることなく進む。
ゼッケン@のG選手は自分より遅れをとっている。明らかにおかしい。が、五合目のチェックポイントが近くなると追い付いて来た。
『今年はスロースタートだね』と話し掛けると『脚をつっちゃいました』と言う返事。昨年チャンピオンでも何が起こるか分からない。
そして、G山岳連盟の昨年2位、ゼッケンAのY選手がやって来た(今年の優勝者)。『前は何人いってます?』と聞いてきたので『2分くらい前に3人かな。行けっ!』と激励すると視界からアッという間に消えていく。『おっと、実況中継してる場合じゃないよな』と思うが身体の動きはどんどん悪くなる。コースは右肩上がりだが、動きは右肩下がり…。『悲しいけど、コレ現実なのよね』苦笑いしながら行く。
五合目のチェックポイントを通過。タイムは1:27:55と、またまた過去最低。この時点で7位。後方から山岳を得意とする選手が迫ってきている。自分はココからは抜かれても抜き返す事はまず無いので、いよいよ年貢の納め時だ。kumeさんとfukuさんが応援しているポイントは何とか7位で通過。『ゼッケンと同じ順位ですよ!!』と言い残していく。その後は次々にパスされ、いよいよ入賞圏外の11位に下がる。
六合目あたりだろうか、応援してくれる美女三人組が見える。『山の女神か?』と、後光が差している姿に心奪われる(大袈裟でスンマセン)良く冷えたお茶を頂き感謝。するとG山岳連盟のM選手が抜いていく(今年4位入賞)。『おっ。やっと来たか!!頑張れよ!!』と言うと『な〜に言ってんすか!!行きましょう!!』と言うので『よっしゃ!!待てこの野郎!!』と、止めりゃイイのに猛追開始。そして1分もしないウチに脚が鉛を注入されたように重くなりジ・エンド。その後も次々にパスされて15位まで転落。万全の準備をして挑んでいたならば失意の状態だったろうが、今回は山頂に辿り着けるかすら分からない準備だったので『いや〜落ちるトコまで落ちたもんだな〜』と、気持ちは沈まない。それどころか『動ける範囲内で、精一杯粘ろう!!』と、自分でも信じられないくらい前向き。そして八合目らしきものがいよいよ見え始めてきた。『ここまで辿り着いたか〜。何とか山頂ビールはイケそうか?』と、少し安堵の気持ちが湧いてきた。すると、前半に逃げに逃げていたG技研のA選手の背中が見えてきた。やっと動いている感じだ。近づくと肌は黄色になっている。『お疲れさんです!!』と肩を叩くと『カンペキに高山病になっちゃいましたよ…。』と言う返事。かなり辛そうだ。すると『あと1人抜けば10位まで上がれるぞ!!』と教えてくれるが、どう考えてもオカシイ。『えっ!?Aさん数え間違えてるな…。う〜ん、これも高山病の影響なのか!?』と思いながらとにかく動ける範囲の最大限でいく。そして、自分も高山病らしき状態になってきているのに気が付く。視線を横にやり正面に戻すと、視線がワンテンポ遅れて定まり平衡感覚がブレる。『ヤベ。ついに来たか』と思う。そんな状態になってきたので、あまり大きく視線をズラさないようにしながら進む。『八合目のポイントはどこだ?』とチラッと目線を恐る恐る上にやると、そこには前半先行していた選手の動きが悪くなっている光景が。それも一気に4人もだ!!『これは…。4人抜けば入賞じゃないか。やれるのか!?ていうか、いかなきゃダメだろ!!』と、ココに来てスイッチON。ところで、気持ちはONになったが身体はONになるのか?すると意外や意外。高山病の症状が出始めているのにチョコチョコのヨチヨチだが、走るような動きが出来る。過去3回の出場では味わった事のない動き。『おいおい!!八合目付近で走るような動きが出来てるなんて信じられないぜ!!』と、驚く。次々と選手をパスして、数え間違えていなければ、ついにあと1人捕まえたら10位入賞というところまで来てしまった!!そんな状況だったので、八合目のチェックポイントに気が付かず過ぎていたようだ。前の選手は岩場の動きが良く、下の岩場で抜かれたときに対応できなかったが、瓦礫区間ではオイラの方が動けていた。そして目の前の区間は瓦礫。『よし!!一気にいくぜ!!』と、抜きに掛かる。付いて来れる気配は無い。『決まったか!?』チラッと後方に目をやると離れている!!『よっしゃ!!入賞園内イタダキ!!』と思っていたら…。最後に岩場区間があったのだ。もうゴールが視線に入っている。2年前に、この区間で一気に3人に抜かれて全く抵抗できなかった苦い思い出が蘇る。『そんなに甘くないってか…。でもココまで着たら、この順位は何が何でも渡したくない!!』もう必死だ。
『10位と11位では表彰式に出れるか出れないかだぞ!!』
『それは天国と地獄!!』
『1位と2位との差と同じくらい違うんだぞ!!』
とか、酸素不足の脳ミソでいろいろ思いながら逃げる。だが、明らかに差は詰まってきている。気が付いたら、もう背後に来てるじゃないか!!
ゴールの寸前は岩場ではないのを思い出し、たとえ抜かれても諦めないように心の準備をする。そして岩場が終わった。背後に迫るが抜かれはしなかった!!
よし!!いっけ〜☆とばかりに逃げモード全開!!もうキツイどころじゃないが、なにが起こるかわからないので引き離せるなら引き離しておきたい。そして自分の数えている順位なので、本当に10位滑り込みセーフなのかはゴールしてみないと分からないのだ。最後の階段を必死に上がるとゴールのマットが目に入る。そしてマットの先には…。女のコの入賞フダを持っている姿が!!『やっちまったのか!?でもホントなのか!?こんなのあり得ない!!奇跡だ!!』と思いながらゴ〜ル☆
出場するか迷い、山頂に辿り着けるかすら分からない中でのトレーニング…。スタートまでのウォーミングアップのジョグで息切れしてしまう状態…。ゴール後は、いろいろ思いながら入賞フダを暫く眺めてました。タイムは3:03:48と、昨年より7分落ち。ベストからは11分も遅れているという酷いモノでしたが、ゴール後の達成感と安堵感は味わったことの無い、感動に近いものがありました。
ハチャメチャな状態でしたが、何とか来年のシード権獲得といった感じでした。
さ〜て、来年はどうなるのでしょうか?


第61回富士登山競走
藤澤広明 山頂10位入賞!! おめでとう!!
氏   名 グロスタイム 総合順位 種目順位 個 別 種 目
古川 朋子 04:12:45 618/1152 22/47 山頂女子
藤澤 広明 03:03:48 10/1152 10/1105 山頂男子
阿部 拓也 03:11:24 24/1152 24/1105 山頂男子
諏訪 高典 03:16:28 38/1152 37/1105 山頂男子
伊東 努 03:22:32 51/1152 50/1105 山頂男子
小沢 和彦 03:29:24 88/1152 87/1105 山頂男子
小林 03:40:46 162/1152 159/1105 山頂男子
山野 雅文 03:46:43 212/1152 208/1105 山頂男子
片岡 勇一 03:59:53 386/1152 374/1105 山頂男子
折橋 雄 04:19:35 790/1152 763/1105 山頂男子